3Dプリンティングによる

多様な「フィット」を実現する

ひとりの欲しいから広がるデジタルファブリケーションの研究拠点

目指すべき6つの「フィット」

デジタルデータに基づく個別生産(デジタルファブリケーション)は、
一人一人の欲求にかなうモノを作ることを可能にしました。

Super Fit Lab プロジェクトでは、
モノと人の新しい関係を捉え、活用していくために、
次の6つの項目に「フィット」するものを生み出しています。

身体

個人の身体形状や、
運動機能に最適化すること

要求

制作と実験を繰り返し、
本当の要求を引き出すこと

感性

指標化技術とシミュレーションで、
個人の感性傾向に即すること

変化

使用環境や身体機能など、
時間や外的要因の変化に応えること

安全

個別の使用状況に合わせた、 適度な安全性を提案すること

環境

持続可能な消費と生産の
パターンを確保すること

デジタルファブリケーション
フィットを作り出すためのテクノロジー

デジタルファブリケーションとは、
デジタルデータをもとにモノを作り出す技術のことです。
データをモノに変換する、様々なマシンやソフトウェアが存在します。

なかでも、ゴミや騒音が出づらく色々な素材が使える「3Dプリンター」は、
病院やリハビリテーション施設といったケアの現場でも活用されています。

フィットを生み出すプロセス

アンフィットの発見

今の生活で改善したい、しっくりこない部分を見つけるため、ディスカッションやアイディア出しを行います

データを残す

工夫や制作を一度きりで終わらせないため、設計データや利用データを体系的に記録し、参照できるようします

ものをつくる

デジタルファブリケーションを1つの手段として、課題を解消するためのものづくりに取り組みます

使って評価する

作られたものをユーザーに利用してもらい、センサーなどを用いてその安全性や有用性を数値化して評価します

ある肩の離断者が利用していた肩パッドは、重く・大きく・蒸れるという課題を抱えていました。

スキャンした身体の形状を元に、柔らかく・軽い素材で3Dプリント製の肩パッドを作り、実験を繰り返していくと……

「美しい柄を入れたい」という新たな要求が生まれました。このように、モノと要求は互いに影響を与え続けています。

活動の体制

現在は看護・介護・リハビリテーション分野でのものづくりを中心に、
拠点工房と会員それぞれのフィールドで活動しています。

拠点工房 SFL Studio

いま「フィット」を求める人に、 技術と実践の機会を提供するための場所として、 「Super Fit Lab Studio」を運営しています。

活動/会員のネットワーク

プロジェクトの参加者は、リソースやノウハウを積極的に共有しながら、それぞれのフィールドで実践に取り組みます。

写真:湘南慶育病院